2022年9月30(金)に映画上映が始まった『マイブロークンマリコ』。
原作は、平庫ワカによるウェブ漫画です。
この記事では、原作の漫画や映画のあらすじについてまとめ、人気の秘密について考察していきます。
マイ・ブロークン・マリコ【原作】
原作は、2019年にウェブ漫画として連載され、更新の度に話題を集め、第24回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞を受賞。
作者は、同作が初連載作品となる平庫ワカ。
他にもブロスコミックアワード2020大賞受賞、このマンガがすごい!2021オンナ編4位など爆発的な反響を呼んだ話題作!
全世界10ヵ国で翻訳出版されています。単行本(全1巻)は、即、重版決定。
マイブロークン・マリコ【映画あらすじ】
永野芽衣はシイノトモヨ、奈緒はイカガワマリコ、窪田正孝はマキオ、実力を兼ね備えた旬な俳優たちの起用が、圧倒的な人気である原作を凌駕する!
ある日、ブラック企業勤めのシイノトモヨ(永野芽郁)を
襲った衝撃的な事件。それは、親友のイカガワマリコ(奈緒)が
マンションから転落死したという報せだった――。
彼女の死を受け入れられないまま茫然自失するシイノだったが
大切なダチの遺骨が毒親の手に渡ったと知り、居ても立っても
居られず行動を開始。包丁を片手に単身“敵地”へと乗り込み
マリコの遺骨を奪取する。幼い頃から父親や恋人に暴力を振るわれ
人生を奪われ続けた親友に自分ができることはないのか…。
シイノがたどり着いた答えは、学生時代にマリコが行きたがって
いた海へと彼女の遺骨を連れていくことだった。
道中で出会った男・マキオ(窪田正孝)も巻き込み、
最初で最後の“二人旅”がいま、始まる。
映画『マイ・ブロークン・マリコ』公式サイト
https://happinet-phantom.com/mariko/
マイ・ブロークン・マリコ【人気の秘密は?】
<親友の遺骨を奪い、旅に出る、衝撃的なスタート>
シイノトモヨの何気ない日常を奪った親友の死。
それがすべてのはじまり。予期せぬ訃報を、日常のワンシーンで
知るコトとなる、 シイノトモヨ。親友であるイカガワマリコとは
先週会っているにも関わらず、直視できない現実を突き付けられる。
この展開は、私たちにも起こりえること。それらは、事故であったり
病気・寿命であったり、あるいは殺人や自殺で、友人や親友を突然
失うことはあり得るハナシですが、その…
親友の遺骨を奪い、旅に出るという、なかなかあり得ない展開が
他に類を見ないはじまり方。原作で1話を読んだ読者なら
「…この先、どうなるの!?」と、気になるのは至極当然!
映画予告の動画でも原作の見せ場を上手に活かしている…
まさに衝撃的であり、その後の展開を追いたくなる
怒涛のロケット・スタートになっています。
<惹かれるキャラクター>
永野芽衣ふんする、シイノトモヨ。そして、奈緒のイカガワマリコは
それぞれにシッカリとした特徴があります。キャラが立っているように思える、
シイノトモヨですが、実は、私たちに共感できる部分が数多くあります。きっと
シイノトモヨやイカガワマリコには、私たち誰もが持っている要素があり
それぞれの個性に上手く取り入れられている…だからこそ、読者が
感情移入出来る、出来ているのです。「私もこういうところがある」あるいは
「…かつて、似たようなことがあった」など、きっと視点は違えど
経験したことのあるシチュエーションがあり、その想いがキャラクターへの
共感・惹かれる、惹きつけられる理由です。
もちろん、登場するキャラクターの背景や関係性なども
それぞれのキャラクターを唯一無二のものとさせていることも大きいです。
<現実でも起こりえること、いや…起こってきたこと>
劇中で描かれることは、目を覆いたくなることや、セリフだけ読む・あるいは
聞くだけで想像することのおぞましさもある…が、これはフィクション?
ことさら、針小棒大に、尾ひれをつけて拡大解釈しているもの…?
賢明なる諸兄の皆さまならお気づきだと思いますが、これは、過去に起きてきた
あるいは、今なお起こっているかもしれないことを伝えています。
…かつて、大人だった人たちも目を背けてきたことではないでしょうか?
今でこそ、ヤングケアラーなどの言葉が日常でも使われるようになりましたが
今なお目を背けている人たちへの警鐘の意味も汲み取れます。
原作を少し読んだだけで見て取れますが
大人に叩かれた・殴られたとハッキリわかるアザや傷などの痛々しい描写も
すべての人へ視覚的に訴えかけるメッセージです。
物語は、シイノトモヨがマリコの遺骨と旅をはじめますが、はたして
その旅の結末は、読者や視聴者の思いを、どう着地あせるのか?
まさに、一緒に旅をして、その結末を見届けていただきたい作品です。
マイ・ブロークン・マリコ【まとめ】
原作ファンはもちろんですが、劇場版の予告を見て釘付けになった方も多いと思います。
ここまで、記事のライティングを読んでいただけたならおかかりだと思いますが
かつてない衝撃的なはじまりで、魅力的なキャラクターが動き出し、現実を事実として
訴求していく。さらには『遺骨』という本来であれば、扱いづらい言葉が
パワーワードとして欠かせないものとしてあり、このことはマリコ(奈緒)が
マンションから転落死した、終わりからはじまっていることを再認識させます。
結末を知らないあなたでさえ、人気の秘密が紐解けたように思いませんか?
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